成長障害に関する矯正治療について(SGA性低身長症)

成長障害に関する矯正治療について(SGA性低身長症)

こんにちは、栄駅前矯正歯科クリニック、矯正歯科医の吉岡です。

矯正治療の中には保険診療の対象となる厚生労働大臣が認める疾患があり、都度更新されています。唇顎口蓋裂などの他にも現在は全52種類の疾患があります。今日はその中の一つ、成長ホルモン分泌不全性低身長症:SGA(Small for Gestational Age)性低身長の矯正治療についてお話しします。

 

SGA性低身長の方でも矯正治療は可能です。ただし、いくつかの注意点や考慮すべき点があります。

 

全身的な健康状態の評価

SGA性低身長に関連する他の健康上の問題がないか確認が必要です。骨密度や骨の成熟度を評価し、治療計画を立てる必要があります。成長ホルモン治療を受けている場合、成長ホルモン治療が顎の成長に影響を与える可能性があるため、矯正治療のタイミングや方法について内分泌専門医と相談が必要です

 

顎の成長パターンの評価と治療のタイミング

SGA性低身長の方は顎の成長パターンが通常と異なる場合があるため、手根骨の評価(画像)も参考にして長期的な成長評価を行うことが大切です。また、骨年齢や成長ピークを考慮して最適な治療開始時期を決定する必要があります。

矯正歯科クリニックでも定期的な通院を行い、必要に応じて治療計画を調整するとともに、小児科医、内分泌専門医、矯正歯科医など、複数の専門医が連携して治療にあたることが重要です。

 

SGA性低身長の方でも適切な評価と計画、医療連携のもとで矯正治療を受けることができます。保険適用を受けるためには、指定された矯正歯科医療機関で治療を受ける必要があります

*当院はすべての保険治療適用が可能なクリニックです

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