矯正装置の不快感について

こんにちは、栄駅前矯正歯科クリニック、矯正歯科医の吉岡基子です。
歯並びやかみ合わせをきれいにしたいけれど、「装置の違和感や痛みが心配でなかなか踏み切れない」という方も多いのではないでしょうか。 歯を動かすためには装置が必要不可欠ですが、あらかじめ「どんな不快感が起こり、どう対策するか」を知っておくことで、不安は大きく減らすことができます。 代表的な3つの装置について、詳しくご紹介します。
1. マルチブラケット装置(一般的な表側のワイヤー矯正)
いちばん歴史があり、幅広い症例に対応できる装置です。
- 痛みや締めつけ感
- 症状: ワイヤーやゴムを交換した直後、歯が浮くような感覚や、物を噛んだときのズーンとした痛みが起こります。
- 対策: 通常は3日〜1週間以内におさまります。我慢できない場合は、痛みのピーク時に鎮痛薬を服用しても問題ありません。
- 口内炎や粘膜の痛み
- 症状: 装置が唇の裏や頬の粘膜に擦れ、痛みや口内炎ができやすくなります。
- 対策: 靴擦れと同じで粘膜は徐々に慣れていきます。痛むときは、装置に張り付けて粘膜を守る「専用ワックス」をクリニックでお渡しします。
- 食事や歯みがきの負担
- 症状: 繊維質のもの(お肉やエノキなど)が挟まりやすく、ブラッシングが難しくなります。
- 対策: 矯正専用の歯ブラシやタフトブラシ、歯間ブラシを使うとスムーズです。外出先にも携帯用を持ち歩くのがおすすめです。
2. 舌側(ぜっそく)矯正装置(裏側ワイヤー矯正)
歯の裏側に装置をつけるため、周囲に気づかれにくいのがメリットです。
- 痛み・食事・歯みがき
- 症状: 表側と同様の締めつけ感があります。また、表側よりも装置の間隔が狭いため、さらに食べ物が詰まりやすく、歯みがきの難易度が上がります。
- 舌の痛みや滑舌への影響
- 症状: 装置が舌に擦れて傷や口内炎ができたり、舌の動きが邪魔されて一時的に滑舌が悪くなったりします。特に「サ行・タ行・ラ行」が話しにくく感じることがあります。
- 対策: こちらも専用ワックスで保護が可能です。発音は数週間で自然と慣れてくることがほとんどです。
3. マウスピース矯正装置(アライナー矯正)
透明で目立ちにくく、取り外しができる装置です。
- 新しいマウスピース交換時の痛み
- 症状: 新しいステージのマウスピースに交換した直後、歯が浮くような痛みや締めつけ感が生じます。
- 対策: ワイヤー矯正同様、3日〜1週間でおさまります。辛いときは鎮痛薬を服用してかまいません。
- 発音のしづらさ
- 症状: マウスピースの厚みで舌の動きが制限され、一時的に滑舌が悪くなります。「サ行・タ行・ラ行」が響きにくくなり、実は裏側矯正よりも喋りにくさを強く訴える患者さまもいらっしゃいます。
- 対策: 数週間、日常的に会話や音読をすることで、お口の筋肉が適応しスムーズに話せるようになります。
💡 最後に:人間の適応力は素晴らしいです!
どの装置も、つけ始めの1〜2週間は「これがずっと続くのだろうか…」と不安になるものです。しかし、人間の口の中の適応力は非常に優れています。 1ヶ月も経つと、装置がある状態が「いつもの日常」になり、痛みや違和感にはほとんどの方が自然と慣れていきます。
少しでも負担を減らせるよう、私たちは全力でサポートいたします。気になることや痛みが続く場合は、いつでも遠慮なくご相談くださいね。